2020年から始まった、ソエジマさん(@toshiki_soejima)主催の 「#おしゃれペンタ選手権」というtwitter投稿企画。
2022年1月には第5回目が開催され、これまでtwitterで見ていて「いつか自分も…」と思っていた方が、初投稿されているのもたくさん見かけました。
私は初回から第5回まで、2年間に渡って5回の投稿をしました!皆勤賞!
初回はアドリブに自信がなくて。間が持たなくて。とりあえずチャレンジすることに意味がある!という感じで参加しました。
それが、回数を重ねるごとに何か変わっている。
第5回目は「なんかサマになってるじゃん!自分らしさも出てるじゃん!」という感じに。自分で言うのもアレですが…
でも、これって、今こうやって全部振り返っているから言えることで。
渦中の自分はそれが全然わかっていないんです。
なのでずっと、
まだまだだーー
ゼェゼェ…
とか思っていました(みんなスゴすぎるからね!!)
なんですけど、人と比べてどうかじゃなくて、昨日の自分より前進していることってすごく大事。
なので、続けているとこんなに変わるよ!ってことを言いたくて今回この記事を書きました。
第5回を投稿するまでに見えてきた練習のつながり、効果についてもご紹介していますので、次回の「おしゃペン」には参加するぞ!!という方のご参考になれば嬉しいです。
もはや別人!?初回から5回目までまとめました
前置きが長くなっちゃいましたが、こちらがまとめた動画です!
公開するのめちゃくちゃ恥ずかしいんですけどね!
でも2年間の変化がすごくよくわかるから…
これを見て少しでも投稿する勇気が出る方がいらっしゃるなら嬉しいです。
アドリブ練習って前進してることがわかりづらい…
練習をしている中で、
「この練習って、ちゃんと意味あるのかなあ」
と思いながらやってることが何回もありました。
すぐに身につかなかったりして、渦中だと全然わからないんです。
反面、楽譜があってどんどん先に進んでいくことのわかるソロギターのインスタント達成感ったら…
時々心折れて「やっぱりソロギターやろー」とか、気晴らしする日もありました。笑
それでも行ったり来たりウロウロしつつ、ちゃんと前に進んでいました。
今振り返ると、それぞれの練習に無駄なことはなかったなあと思います。
そして、本当にアドリブの練習って、言語の習得に似ている!と強く強く感じました。
それについて、私が2年間してきた練習と合わせて解説していきます。
言語の習得に似てるアドリブ練習
私が初回〜第5回までにしてきた練習を振り返ってみると、だいたい言語習得と同じようなプロセスを踏んでいることがわかりました。
ここでは、各回でどんな練習が効いていたのかを、言語習得のプロセスに当てはめて解説していきます。
この順番通りに練習したというよりも、この段階では特にこの練習が効いて演奏に反映されたな…みたいな感覚です。
私自身はこれらが順不同で、練習内容自体は段階ごとに混ざっていて、後で効いてきたことがよくありました。
なので順番というよりも、それぞれの過程の関連性に注目して読んでいただけると嬉しいです。
初回:あいうえお – ペンタのポジションを覚える
初回投稿時の私は、「ペンタトニックスケールのボックスポジションを覚えたばかり」という感じでした。
いわば、「あいうえお、50音言えるようになった」みたいなものですね。
ポジションの配置を覚えると、そこの音は弾いてもいいんだーという安心感が生まれます。
この感覚が後々効いてきて、ペンタのポジションが演奏する時の「道しるべ」になります。
…とは言っても、実際の会話で「あいうえおー」とは喋りません。
なので、まだまだ言葉を知らない、「声を発することができるようになった」状態。
演奏の内容は「あー」とか「だー」とかを言ってる赤ちゃん的な感じかもしれません。
第2回:単語 – ペンタの短いフレーズを覚える
ボックスポジションから一段階進んで、ペンタを基本とした短いフレーズを覚えました。
関連して、ボックスポジションだけではなく、横に拡張したペンタの形も覚えることで、ペンタの短いフレーズと手の形がシンクロし始めて手癖ができてきたように思います。
これが、ふとペンタポジションに帰ってきた時に自動的に手が動くカギになってきます。
言語習得に置き換えると、犬を見たら反射的に「ワンワン!」と言えるような感覚。
ちなみに第2回の私の演奏は、好きな曲の一節を丸々拝借してしまって
「話の途中に思いつきで好きな絵本の一節を暗唱し始めた子供」
のような仕上がりなのですが、たまにペンタ小フレーズに帰ってきています。
第3回:助詞 – フレーズを繋ぐ
ペンタのフレーズを覚えたら、それと近いポジションのもので繋いでいく感覚を身につけました。
フレーズが自動的に手が動くくらいの感覚で出てくると、繋ぐ瞬発力が高まります。
いいか悪いかは別として、時間稼ぎができます…
単語だけではちゃんと言いたいことを伝えられないので、助詞で繋いでいく感じですね。
時間稼ぎでいうと、「〇〇が…」と言って一呼吸置いてる感じ。
私の第3回の演奏は、繋いで繋いで…一呼吸置いて、繋いで繋いで…みたいな感じの流れになってますね。
第4回:慣用句 – よくあるフレーズを覚える
短いフレーズに飽きてきたら…少し長めのよくあるフレーズを覚えます。
だいたい長いフレーズはカッコよいものが多くて短いフレーズよりも派手です。
慣用句を覚えるような感じですかね。
「今夜は月が綺麗ですね」
…ああ、愛してると言ってるのか…洒落てるな…
…
みたいな…??
例えがいいかどうかはさておき、
この長いフレーズの練習が、巷でよく言われる「フレーズをパクろう!」と言って練習する箇所じゃないかなあと思います。
私もこの練習方法、おしゃれペンタ選手権初回が終わった後にチャレンジしつつ、動画を出しているのですが、すぐにやめました…笑
なぜかというと、長いフレーズを当てはめることが難しかったからです…
初期段階では。
短いフレーズがストックできてきた後に、長いフレーズの練習をすると初期とは少し違う見え方になりました。
覚えた長いフレーズの後、付近の短いフレーズをつなげることもできるようになったのです。
ただし、演奏ではまだまだ「覚えた慣用句を使いたがる人」みたいな感じかもしれないですね…
「…えっと…今夜は月が綺麗ですね」
…ああ、言いたかったんだなあ…
…
みたいな…??
ただ、長いフレーズを練習することが悪いわけではありません。
慣用句は「いいなと思われた表現集」なんです。
長いフレーズがいいなと思われているのは、先人がカッコよく演奏したからです。
つまり、これを使えるようになると、演奏に華やかさ、派手さが出たり、スピード感が出たり。
手軽に演奏にメリハリがついてきます。
そして…このような長いフレーズをいくつも練習していくと、とある法則に気づくのです。
「この部分、めっちゃいろんな人が弾いてるな」
長いフレーズ練習をちゃんとマネして、ギターに落とし込んで弾くのは、ここにたどり着くために必要なことなんだと思います。
人混みの中で不意に自分の名前を呼ばれても気付ける感覚に近いです。
知ってるから反応できる。ここまでくるとフレーズのコピーが楽しくなります。
聴いただけで、指の動きが「見える!見えるぞ!」状態です。
第5回:言葉あそび – 独自のパターン
長いフレーズのコピーを続けていくと、よく使われる小フレーズ+何かしらの小フレーズのコンビネーションであることがわかります。
慣用句でいうと…
「手が回らない」「手が空く」「手に余る」
あれっ?手は一緒だぞ…そこに違うものがくっついてるのか、的な。
更にレベルが上がると…独自の言葉を生み出す人みたいな感じになります。
「マリトッツォ」が流行ったら「タマゴッツォ」って言い出す人がいて。
これは見るからに造語なんですけど、マリトッツォを知ってると、なんとなくどんなものか想像できて、うまいなあって思っちゃいますよね。
こんな感じで、フレーズが馴染んでくるとコンビネーションができてきます。
第5回はその入り口に入れた感覚です。
この言葉遊びは、チョイスにその人のセンスとか思想とかが現れます。
「タマゴッツォ」を生み出した人は、お菓子と料理感度の高い人なんだろうなあ…という想像ができるような感じ。
言葉遊びができると、「その人らしさ」がどんどん出てくるんだろうなと思いました。
すごい演奏をする人は、こういう言葉遊びを日々楽しんでいるんだろうなあ…なんて。
やりたいと思ったら、ぜひチャレンジしみて!
今となってはYoutubeへ演奏動画を何本も投稿している私ですが、動画撮影のハードルが下がったきっかけとなったのは、実は「おしゃれペンタ選手権」でした。
意外と撮れちゃうもんなんだな!と知ったら、いろいろ演奏の動画を投稿したくなったんです。
その結果、動画投稿をする仲間とのつながりが生まれたり。新しい世界が広がりました。
そして、おしゃれペンタ選手権に連続で参加することで、自分の成長に気づくこともできました。
最初のハードルは高いかもしれません。
でも、それを超えたら今と違う場所に立てるかもしれません。
なので、もし、少しでも「やってみたい!」と思ったらぜひチャレンジしてみてください。
この記事が練習の参考や、投稿する後押しとなったら嬉しいです!