もともとクラシックギターを弾いていたからかもしれないですが、ナイロン弦の音が大好きで、お店のBGMでナイロン弦の音がするとついつい反応してしまいます。
バンド活動をしていた時、ナイロン弦の音をバンドに取り入れたいなーと常々思っていて、いろいろ探し回った結果、不思議な形に惹かれてMartinezのギターを購入しました。
私の使用しているMSCC14-RSというモデルについてと、出会いから購入に至るまでのエピソード、また、Godinとの音色比較も合わせてご紹介したいと思います。
使用モデル
マルチネスはドイツのギターメーカーで他にもエレガットを作られているみたいですが、MSCC14は、見た目にかなり特徴のある子ですね。
私が購入に至った理由も、この特徴的な形だったのが大きいです。
最近だとFried Prideの横田明紀男さんも使われています。
横田さんのはメイプル材っぽいですが、材が違うもので何種類かあり、私は表がスプルース、裏がローズウッドと、使用しているクラシックギターと同じ材質のものを選びました。
音の印象としては、割と素直なナイロンギターの音です。箱鳴り感もあって、使いやすいのに、そこまでお値段が張らないのが良いところです。
特徴的な外見で、サウンドホールが表にありませんが、モニター用のサウンドホールが側面にあります。ハウリングしないように薄めにできているのが持ちやすいです。
ネックもエレキギターから持ち替えてもあまり違和感を感じないくらいの太さで、お気に入りです。
出会い
バンドをやるようになって、ナイロン弦でも何か演奏したいと思っていて、エレガットを意識するようになりました。
ある日フラフラ楽器屋さん巡りをして、もともと気になっていたヤマハのサイレントギターとGodinを試奏しました。
この2つのギターはどちらもボディがフレームだったりソリッドだったりで、箱鳴り感をあまり感じず、これまでアコースティックなギターに触れてきた自分としては物足りなさを感じました。
今となってはそれらも個性的でかっこいいと思うんですが、当時はクラシックギターのイメージをそのままに、という感覚が強かったのかもしれません。
ふと別のコーナーを見ると「売約済」という札がついている不思議なギターがあることに気づきます。これがMSCC14との出会いでした。
売約済なので、さすがにその日は試奏できずギターの情報だけ持ち帰ることに。
購入までの道のり
MSCC14を取り扱っている別のお店を見つけてそのお店に行きました。そこでたくさんの種類が展開されていることを知ります。
お店にあったのが材がメイプルのものと、オバンコールというあまり聞かない材の2本でした。
試奏してみて、どちらかといえばオバンコールが気に入ったけど、自分がもともと使っているギターと同じ表スプルース(松)×裏ローズウッドも見たくてその日は買わずにいました。
特にバンドでも需要があったわけではなかったので、気になっているまま出会えずに2年くらい放置。
ある日たまたま五線ノートを買うために立ち寄った楽器屋さんで、スプルース(松)×ローズウッドとまさかの再会を果たします。
そして、出会ったタイミングがまさかの増税前。この出会いは…運命か!?
しばらく弾かせてもらい、やっぱりいい音だなあ…と思い切って購入しました。
今でも楽器屋のおじさんに「これ、いいですよね(ニヤリ)」と、お客さんいいチョイスですね的な笑みをされたのが忘れられません。
なんか、いい買い物したなあと感じました。
バンド演奏だとちょっと綺麗すぎるかも
この子が最初にステージに立てたのは、購入してから3年ほど経ってからでした。
購入後、バンドでアコースティック編成の話が来たので使おうとしたのですが、訳あってライブができず、そのまま私もステージの機会がなく箱入り娘に…
そして最近、bohemianvoodooというエレガットを使用しているバンドのコピー演奏をする機会があり、ようやく活躍してくれました。
ライブが実現しなかったバンドでも、bohemianvoodooのコピーをした時もそうなのですが、音が綺麗な反面、バンドだとどうしても音が埋もれてしまう…という弱点があり、音作りには試行錯誤しました。
どちらかというと、このギターはソロを演奏する方が向いているのかなあといった印象を持っています。もしかしたら材を変えるとガラッとキャラが変わって、メイプルとかはバッキバキに前面に出るのかもしれません。
バンド演奏で使うには、音作りを工夫する必要があると思いました。
bohemianvoodooをコピーした時のセッティングを別の記事でご紹介しているのでよろしければお読みください!
その後、Godinも購入
その後、バンドでも埋もれないように…とGodinのエレガットも購入しました。
Godinとの音色比較
MartinezとGodinでひとり二重奏をしたので、音色の比較としてご紹介します。
- メロディー
- Martinez MSCC14-RS
- ライン直
- バッキング
- Godin Multiac Nylon Encore
- L.R.Baggs Session Acoustic D.I.→ライン
音色が異なるので、明確に2本のギターで役割を変えています。
Martinezは作られていないエアー感があるのでメロディー担当。GodinはL.R.Baggs Session Acoustic D.I.のsaturateという機能で多少の歪みを加えてよりバッキング向きなキャラクターにしていて、特徴的な高音成分が強調されています。
Godinの紹介記事も書いておりますので、よろしければ合わせてお読みください!