メインではないギターを弾こうと思ったら弦が切れていたので弦交換ついでにお手入れしました。この冬の乾燥でネックがカラッカラになっていてかわいそうなことに…
普段弾かない子も、定期的に見てあげないといけないなあと改めて思ったのでした。今回は楽器を大切にしよう!というお話と、メンテナンス方法や便利グッズについてご紹介たいと思います。
ハッとした先輩の言葉
私は楽器を大切にするという気持ちは忘れないようにしよう、と決めてギターと接しています。そのきっかけになったのは部活での先輩の一言でした。
部活ではみんなが同じように楽器を持つので、文化祭や合宿などイベントごとがある時は数十人の楽器を並べて置いたり、移動したりすることが多くなります。そうしているうちに部員ほとんどが楽器の扱いが雑になってきていました。
その中での先輩の「楽器を大切にしろ」という一言に当時の私はハッとしました。本当にその通りだと思って、それからはギターをモノとしてではなく、友達のように見るようになりました。
ギターと付き合う早い段階で気付けて本当に良かったと、その先輩には感謝しています。
楽器のコンディションを保つために
ギターは木でできているので基本的には生きている楽器です。湿度や温度に敏感ですし、弾けば弾くほど自分の音になるというのもよく言われるお話です。
お天気の良いカラッとした日に弾くのと雨が降っている日に弾くのとでは音の出方が違うと感じたことはありませんか?また、エアコンをつけたらチューニングがズレたということはありませんか?
これは部屋の温度、湿度が楽器に影響を与えているからです。それだけ楽器は温度や湿度に敏感で、保管時にも注意が必要です。
長時間弾かない場合でも、たまに様子を見るようにしてあげてください。いざ弾こうと思った時に調子が悪くて弾けない、修理に時間がかかって本番使えなかった、ということにもならずに済むので!
ここからはちょっとしたお手入れやコンディション維持に役立つグッズについてご説明します。もしやっていない方がいたらぜひ参考にしてみてください。
乾燥でネックは反る
ネックは乾燥の影響を受けやすい部分であり、演奏性にも影響しやすい部分です。
これは私が実際に体験したエピソードで、長時間放置した友人のベースのネックが反って弦高が5ミリくらい(通常はだいたい2〜3ミリ)になってしまった時のお話です。
友人をリペア屋さんに連れて行き、見てもらったところ乾燥が原因であることがわかりました。
ネックが反った時にはトラスロッドというネックの中に仕込まれた金属の棒を回すことで調整する事が多いのですが、この時は保湿をしただけでほとんどネックの反りが戻り、少しのトラスロッド調整で弦高が通常の高さになりました。
あまりにも反っていたのでトラスロッドを限界まで回しても無理なのではと心配していましたが、軽い調整で済んで安心しました。
保湿の方法はそんなに難しくないので、ネックが反ってしまう前にやってみてください。
ちなみにこれは塗装されていないローズウッド指板など限定の方法です。メイプル指板は弦をゆるめて反らないように対策してください。
保湿の方法
- オイルを2〜3滴クロスにつける
- 指板にポンポン叩くように染み込ませる
- 余分なところは拭き取る
※クロスは楽器のボディを拭くのとは違うものを使ってくださいね。
私が使っているオイルは指板のヨゴレ取りと保湿を兼ねたオレンジオイルです。楽器屋さんでよく見る定番のものです。
オイルを塗ることで楽器を良い状態にできるのであれば定期的にやった方が良いですよね。弦交換とセットでやるのが忘れないのでおすすめです。
フレットは運搬時にも削れている
フレットって削れるものなんですが、すり合わせをしたり交換にもなるとものすごくお金がかかりますよね。
一度ギターを売った時に、大切に使ってきたおかげで状態はすごく良いのにもかかわらず、すり合わせが必要なくらいフレットが削れているために値段が下がってしまったことがありました。
これまで柔らかいナイロン弦のギターを使っていたのでフレットが削れることには無頓着で、そんなこともあるのか!と驚きました。
売る目的でなくてもこれから長く使っていきたいギターであれば、フレットの削れを抑えてなるべくお金がかからないようにしていきたいですよね。
実はフレットは弾くときだけではなく、運搬時にも削れているみたいです。確かに当時私はギターをキャリーに縛り付けて弦とフレットが擦れるような状態で運搬していたような…
最近はフレットガードという商品を知りました。側と指板の間にはさむもので、メインのギターにはすべてそれを付けるようにしています。
出し入れする時にフレットガードの付け外しがあるので面倒ではあるのですが、楽器をいい状態に保てるのであればと思ってつけています。湿度調整機能もあるようなのでありがたいです。世の中便利なものがありますね…
楽器の健康状態を気にかけてあげる
楽器と長く付き合っていくためには実際に弾くことももちろんですが、健康状態を気にかけてあげることも大事です。
楽器はとても繊細にできています。意図せずに故障させてしまい悲しい思いをしないために、楽器を大切に扱って楽しい音楽ライフを送ってください!